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乾癬とは?
乾癬(かんせん)とは、皮疹(ひしん)を伴う慢性の炎症性皮膚疾患です。
紅斑(皮膚が赤くなる)、浸潤・肥厚(皮膚が盛り上がる)、鱗屑(銀白色のフケのような厚い皮)が付着し剥がれ落ちるなどの症状が起こり、かゆみを伴うことも多いです。
症状は改善・悪化を繰り返しますが、一般的に夏場に症状が改善しやすく、空気が乾燥する冬場に悪化しやすい傾向にあります。
乾癬の種類・症状
乾癬にはいくつか種類があり、それぞれで症状の現れ方は異なります。
尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)
乾癬のほとんどがこの尋常性乾癬に該当し、患者全体の約70~80%を占めると言われています。
紅斑、浸潤・肥厚、鱗屑が付着して剥がれ落ちるなどの症状がみられます。
肘、膝、頭皮(特に髪の生え際)、お尻、太もも、脛など、外部から刺激を受けやすい部位によくみられますが、それ以外の部位にも症状が出ることがあります。
滴状乾癬(てきじょうかんせん)
体幹、また手足の体幹に近い部位に、直径0.5~2.0m程度の小さな水滴のような紅斑がたくさんできるのが特徴です。
小さなお子様や若年者に多くみられ、小さなお子様では風邪などの感染症がきっかけで起こることがあります。
比較的急激に進行するものの、数ヶ月程度で症状が治まるケースが多いです。
膿疱性乾癬(のうほうせいかんせん)
皮膚の赤みと共に、膿疱(膿を含んだ袋状のできもの)がたくさんできます。
手の平、足の裏、指先など限局的に症状が現れる場合と、急な発熱と共に全身に皮膚の赤みと膿疱がみられるようになる場合があり、全身に症状が現れるものを汎発性膿疱性乾癬(はんぱつせいのうほうせいかんせん)と言います。
汎発性膿疱性乾癬は稀な病気ですが、発症するとほとんどのケースで入院を伴う治療が必要になります。
乾癬性関節炎(かんせんせいかんせつえん)
乾癬の患者全体の約10~15%の方にみられる症状で、手足の関節、首、背骨、アキレス腱、足の裏などに痛み・腫れ・こわばりが起こります。
関節が変形して元に戻らなくなるケースもあるので、早期発見・早期治療が大事です。
乾癬の原因
乾癬の原因ははっきりわかっていませんが、「遺伝的要因」や「外的要因」などが重なることで起こると考えられています。
遺伝的要因
元々乾癬になりやすい体質に加えて、様々な要因が重なることで免疫異常が起こり、乾癬が発症するのではないかと考えられています。
外的要因
外部からの刺激、感染症、食生活、飲酒、喫煙などの外的要因がきっかけで、乾癬が起こることがあると言われています。
また、メタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満)も乾癬の発症に関わっていると考えられています。
乾癬の治療
病態に合わせて適切な治療方法を選択します
乾癬は改善と悪化を繰り返すため、病気の状態に応じた治療方法を選択することが大事です。
堺市中区にあるひふみるクリニックでは、患者様お一人おひとりの病態をよく確認した上で、適切な治療方針をご提案いたします。
乾癬の治療では、紅斑の原因となる皮膚の炎症を抑えることと、鱗屑の主な原因である皮膚の細胞の過剰生成を抑えることの2つが重要なポイントで、外用薬、内服薬、紫外線療法などの方法を単独、または組み合わせて行い、症状の改善をはかります。